個人的には歴史に残るような日?

大学を卒業し、最初に営業担当したのが鉄鋼業であったこともあり、今回の日本製鉄のUSスチール買収成功には隔世の思いがある。最近のアメリカ政治を考えると予断は許さないがプロセス的には本日が買収完了日となる。「富国強兵」「殖産興業」政策の一環として、1901年に設立された官営八幡製鉄所時代は知らないものの、中学生の頃(1970年)地元にあった広畑製鉄所を保有する富士製鉄との合併は新聞の一面トップに興味を覚えた最初の記事として鮮明に記憶に残っている。その後一番お世話になった住友金属との経営統合を経ても粗鋼生産量では中国系の後塵を拝するものの、技術力では韓国・中国・ブラジルへの技術支援の歴史からして依然No.1と思っている。欧州では1951年に石炭と鉄鋼の産業を統合することを目的とした欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)が設立され現在のEU統合に「つながって」いるが今回の日本製鉄の動きは、これに匹敵すると思える。過去の経営統合や製鉄所のある地域コミュニティーとの円満なリストラ経験を活かし、是非良い関係を築いて欲しい。

2025年06月18日